格闘探偵団バトラーツ/2010.12.26/東京・北千住THEATRE1010・ミニシアター⑤

◎第5試合 30分1本勝負
 石川雄規&澤 宗紀vsスーパー・タイガー[リアルジャパン]&鈴木秀樹[UWFスネークピットジャパン]
 ●石川雄規(17分03秒 レフェリーストップ)鈴木秀樹○

 *フルネルソン・スープレックス
★メインは変態デモクラシー(石川&澤組)と,石川選手が才能を開花させライバルへと変貌させたタイガー選手と鈴木選手 が組み激突。
澤選手以外は最近顔を合わせてる選手達なので,どの顔あわせでも石川選手にはキツイ闘いだろうが。 バチバチ41での強さを観ちゃうと,若かろうが勢いがあろうが「燃える情念が虎にも大蛇にも負けるはずがねえ!!」 って思っちゃってた。
ただ,ここはバトラーツのリング!何が起こるか解らない! 一寸先はハプニングじゃないが,一寸先に勝敗が潜んでいてもおかしく無いのがバトラーツスタイル。 それが好きで観続けているんだけどね。
バトラーツの年内最終試合で,こんな豪華なカード...って思うのはバトラーツファンくらいなもんだろうけど, 一年を通してバトを観てきたら,このカードは2010年の最後に相応しい一戦である。 タイガー選手はリアルジャパンでは不甲斐無いとか,しょっぱいとか言われているようだし, 鈴木選手もIGFでは前座扱いだし,後輩にも抜かれている。 けど,彼らはバトラーツのリングでは素晴らしい輝きを放つ!!
だけど決してバトのリングがリアルジャパンやIGFに劣っているからではない。 彼らのファイトスタイルがバトと共鳴し合い,石川選手の情念と交わる事で素晴らしい化学変化を起こすからだ。
試合でも石川選手が見出した才能が,石川選手自身を苦しめる。 タイガー選手の強烈な蹴りに,鈴木選手のスープレックスやバランスの良さで体重で圧をかけていく攻め。 さしもの石川選手もボロ雑巾のようになっていく。
けどね...負ける気が全くしなかったね途中までは。 無限地獄のような寝技に,ゾンビのように蘇る情念...本当に年齢を考えれば考えるほど凄いよ!!
そんな中,バチバチ伝道師の澤選手の戦いにも注目が集まった。 他団体での試合は興味も無いし,把握もしてないが,今年一年のバトマットでの活躍は...正直印象が薄い。 ここらで一発バトでしか見れないであろうギリギリの澤選手を魅せてもらいたい。 そして,バトラーツのリングでこそ澤選手が一番輝くのだろうから。
勿論,澤選手は鈴木選手との刺激的な顔合わせや,タイガー選手との息詰まる攻防で輝いていた。 師である石川選手の得意技であるリバース・インディアンデスロックには「もう一回やったらゆるさねえ」と師弟愛を感じさせた。 だが,他の三選手の持つ怪物的な強さの中では,その輝きは一番小さな光でしかなかった。
本当に鮫肌世代や穴世代は苦しむとこだが,強さでも勢いでも超えれない何か...それを他団体のタイガー選手や 鈴木選手が近い位置まで行っているのに,近づけない何か。 観ている方でさえ雲を掴むような感じなのだから,やってる方は難しいなんてもんじゃないだろう。
だが,やるべき事は目の前の相手をぶっ倒す事だけ!きっとその先に何かがあるはず。 だから澤選手も必死に戦い,必死に石川選手をサポートした。
しかし,またバトラーツは負けた。 何度もバトラーツが負けて悔しい思いをして来たが,その悔しさに慣れる事は無い。 だって毎回毎回が新鮮な戦いで,それら全てが命を懸けたギリギリなものだから。
俵返し,ジャーマン,更にタイガー選手の蹴りを食らった石川選手。 最後は石川選手の脳天が真っ逆さまにマットに突き刺さるフルネルソン・スープレックスを炸裂させ鈴木選手が勝利した。 わずかバトラーツ参戦三戦目での情念からの勝利...やはり鈴木選手はとんでもない怪物だ。
そして,そのスープレックスの凄さ!! 休憩時間にリングで体をほぐす鈴木選手がブリッジをした。 そのブリッジはとてもしなやかで力強く美しかった。 女子選手並に頭と足が近いブリッジ...そんなブリッジを効かされて叩きつけられたら流石の石川選手 でも立ち上がれないんだね。
それに関節技や打撃ではなかなか倒せないが,スープレックスなら関節技や打撃よりも高確率で石川選手 を倒せる事は歴史が証明しているしね。
元々スープレックスが凄くて厄介な選手の才能を開花させた石川選手。 例えは悪いが,まるで人造人間を作り出し,最後は17号に殺されたドクター・ゲロのように散っていった石川選手...本当はフランケン博士 と言いたいが,博士は殺されて死なないからね。
そんな怪物達相手に何度も何度も倒されては起き上がり...その姿,背中に胸がしめつけられるようだった。 それを一番そばで見ていた澤選手...情念伝承には時間が無い。


超虎&大蛇コンビ




変態デモクラシー








クロック・ヘッド・シザース
















スリーパー




馬乗り張り手




まさか...


掟破りのリバース・インディアン・デスロック


テキサス・クローバー・ホールド


腕ひしぎ十字固め








胴絞めスリーパー・ホールド








脇固め




フロント・スープレックス




胴絞めスリーパー・ホールド






怪物合体攻撃炸裂


フルネルソン・スープレックス


フィニッシュは,二発目のフルネルソン・スープレックス









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