格闘探偵団バトラーツ/2010.12.26/東京・北千住THEATRE1010・ミニシアター⑥

◎その他&観戦後記
★メイン終了後,激戦のダメージが深い石川選手がスグに起き上がれず。 上体を起こしても,状況が把握できていないようだ...改めて恐るべき鈴木選手の戦慄のスープレックスの数々。
立ち上がった石川選手と他の三選手が健闘を称えると,石川選手はマイクを握り,しゃがみこんだ。 そして言霊を発する...週刊プロレスMOBILEより抜粋。
「.....いつまでも俺達がアグラかいてちゃいけないんだよ。 お前らみたいな、イキが良くて、強ぇ若い奴ドンドン前に出て行かないといけないんだよ。 なあ...バトラーツも年明けたら15周年。早いもんだ。 節目の歳だよ。俺も44になちまう。 15年、時代も随分変わった。 この業界のスタイルも随分変わった。 だから、最近思うんだ。 このキリのいい時にね、俺にとっても、澤はじめ若い奴らにとっても バトラーツという看板、名前はそろそろそれぞれの心の中に封印してもいいんじゃねえかなって。 そんな風に思ったりする。 未来を創って行くのは思えらだ。 だけど、俺にもお前らに伝えきって無い事が少しだけ残っている。 それを伝えきるまで。俺の行き方をしっかりとその目に焼き付けておけ!」 と。 そして澤選手は涙を流し,ヘナチョコな表情で四方に礼をしたリングを去った。
昨今のプロレスと違い,バトラーツのプロレスは余韻が凄い。 その余韻は選手側にも充実感として残るのだろうし,ギリギリの戦い故にマイクで喋る事は絶対ではない。 マイクで全部伝えなきゃいけないなら,プロレスラーは何の為に闘うのか解らないからね。
だからバトラーツにおける,石川選手のマイクってのは貴重な事だ。 今回のマイクは澤選手を筆頭に若い選手達へのメッセージであり,客達に対する 謎かけであり,世間に向けての何かかもしれない。
どれもそう取れるし,どれも違うかもしれない...ただ言霊だから伝わる物は大きかった。 それは,つい数分前までコミカルな口撃等で笑っていた会場にも伝わりシンミリとした雰囲気になった。
言霊の後に流れた曲が深い意味を持っていた...俺達は,また一つ伝説になるものを目撃した。
そして,後日格闘探偵団バトラーツは2011年の春で解散する事が発表された。
俺の青春と言っても過言ではないバトラーツ...本当に宝物の一つだ。 一番生観戦をし,思い入れもハンパ無い団体...その団体が無くなる。
一度無くなり,また現れ...そして永遠に消える。 沢山想う事はあるし,沢山書きたい事もあるが,バトラーツへの恋文は最後の時か, 直前のブログ等に書こうと思ってる。
この先,あと何回...多くて5回くらいしかバトラーツの興行は行われないだろう。 最後はGWあたり...来年のGWの5月4日は,お爺ちゃんの最後の法事だが...その時は家族を騙してでも観に行く覚悟。 そして,その残り一戦一戦,1試合1試合を胸に焼付け,俺達も俺達なりの情念伝承をしていかないと。
バトラーツが終わるって事は,石川選手の戦いの場も減る事を意味するのか?そうでないかは解らないが, 残り時間が少ないって事は,俺達ファンも覚悟しなければいけないのかもしれない。
俺自身も年齢を重ね,下の人間を引っ張ったりするようになった。 だからだろうが,最近は石川選手や池田選手やサスケ選手といった自分より上の世代の活躍に胸が熱くなる。
そして,彼らが身を削り後進達に生き様を見せ,先頭に立つ人間の心意気や覚悟を見せてくれる。 そんな姿に自分自身を重ね熱くなり,生きる糧になっていた。
少し前までは「プロレスが生きる力です」っていう人の言ってる事が実感できなかった。 俺だってプロレス観て「頑張ろう!」とか「明日もやったるぜ」とか生きる力にはして来たし ,プロレスから学んだ事は多すぎる。 けどね...本当に最近は身を削って闘う上の世代の選手達に凄くパワーを貰っている。
彼らからしたら俺はまだまだ若い,だからジャンルは違えど負けないように頑張ろう!やれば出来る!って。 だからバトラーツの解散は,よりこたえるし,正直寂しくてしょうがない。 しんみりしてもしょうが無いけど,そんなに簡単に割り切れるもんでもない。
だから小さな小さな力にしかならないけど,観戦記に力を入れ,ブログ等で告知も勝手にやらなきゃ。 やらないで後悔するなら,まずやるだ!! そういう気持ちや生き様だって,俺はプロレスラーから教わった事が多いよ...。
さて2010年のプロレスも今回のバトラーツで終了した。 プロレス納めにしてはハッピーな気分というより,シンミリとした気持ちで会場を後にした。 けど素晴らしい大会だった。
2010年の総決算のようなマッチメーク!! 竹嶋選手のもがき,Bルールで2010年飛躍した選手同士によるBルールマッチ。 チーム竜司とリアルジャパンの遺恨,そこに割って入り持っていった三州選手。 そしてセミ&メインは大会ごとにシングルとタッグが代わっていたが,面子的にはバト所属選手達と, 猛者達の激突。 2010年のバトのベースであり,ワクワクドキドキするヴァリエーションに富んだ最高の興行だった。
そして思うね...石川選手のいるメインと,そうでないメインの差。 どちらも面白いし最高なんだけど,ちょっとだけ違うんだよなあ。 満足感でも無いし,余韻...言葉に現し辛いけど,それが来年の解散までは,若い選手達に追いついて欲しいところ。 もう時間が無いんだから!!
解散してしまうけど,来年もバトラーツに足を運ぶ...そして2010年も最高の戦いをありがとうバトラーツ!!
と,シンミリしながらも,なんかイイ感じのプロレス納めだったが...。 家に着いたら半券落としてた! たまに半券落とす事あるんだけど,最後の最後で落とすとは。 半券も思い出の一部だから,しっかりファイリングしてるのになあ。

2010年もプロレスよありがとう!! そして観戦記を読んでくれた皆さんありがとう!!
今回から熱愛観戦記Zとして新たなスペースで開始したけど,その一発目が解散宣言をしたばかりのバトラーツ。 終わりがあれば始まりがある!! それを心にしっかり置いて,これからも観戦記を書いていく所存です。

バトラーツの次回興行は...

格闘探偵団バトラーツ
『千住の風になって vol.27~B-RULE TOURNAMENT 2011』
■2011年01月23日(日) 東京・北千住THEATRE1010・ミニシアター 試合開始17時

■チケット料金
  SRS6000円
  自由席5000円
 小中学生1500円




メイン終了後


状況を把握出来ない石川選手




石川選手が言霊を発する


選手達も呆然


深々と礼に行く鈴木選手


涙を流す澤選手


残り時間は少ない...


竜司興行は2011年2月5日(土)


イー・キューブ

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