石川雄規興行/2013.01.13/東京・北千住THEATRE1010・ミニシアター・雑感

※はじめに...俺はプロレスを観客なので観客の視点でとらえて来た事や雑誌で読んだりTVで見た 事程度しか知りません。知らない者から観た薄っぺらい感想文ですので,それでも良い方のみ御覧ください。

◎雑感
★2013年のプロレス観戦初めは石川雄規興行。
バトラーツの残り香と言うか,臭いムンムン現在進行形の格闘芸術。

会場には予定より早く到着。
トイレに行って,飲み物を買おうとすると盟友ミニ☆カレーさんと遭遇。
しばらくすると盟友とき兄さんが合流し,今年もプロレス観戦が始まる♪

今年も始まるプロレス観戦に,ドキドキしながら受付でチケットを引き換える...石川選手ありがとうございました。
色々な事を話していると,あっという間に興行開始。


まずは選手入場式。
今回のリングアナは,石川塾やアマチュアマッチでリングアナやってた人だった。
挨拶はデビュー戦を行う武田選手が緊張感をただよわせながら行った。



第1試合は前回大会のアマチュアマッチに出場してた,覆面戦士のバキ選手。
対するは三州選手。
三州選手の熱く元気なファイトが最高だったが,バキ選手に響いてた...か,そうじゃないか解らなかった。
なんとなく一方通行な感じに見えたが,そうで無かった気も。
道場で一緒に汗を流した人も多いのだろうが,俺はそうでは無い普通の客だし,団体の選手って訳でも無いのでかなり静観してしまった。

やっぱ表情の伝わり難いマスクマンが,このスタイルで闘うのは難しい。
リアルジャパンの両虎だって初めは苦労してたもんね。

マスクってのは,装飾してレスラーになりきれるからアマチュア選手やセコンドが着用するには御手軽だが,プロが金を取って着用するには相当難しいってのを改めて感じた。
そして普段見ている素晴らしい喜怒哀楽溢れるマスクマン達の素晴らしさを改めた実感した。
と,話は反れてしまった(苦笑)。



第2試合は女子選手同士のBルールの闘い。
ヘイリー選手はデカイガイジン選手だったが,入場曲は日本語の曲だった。
グランド技を駆使するというより,巨体を活かし上から圧をかけ,押し潰しながら技を狙っていた。

対する雫選手は実力者らしいグランドコントロールを魅せるが,なかなか極めきれない感じだった。
そしてお坊さんらしく坊主頭になってた。
女の坊主頭が苦手な俺は,ちょっとヒキ気味な気持ちで試合を観てしまった。

それすら感じさせない試合とはいかなかったなあ。
両者がトータル5ポイントを消化し,後の無い状況になってからは,ヘイリー選手がパワーで勝負を決めた。
途中まで積み重ねてきたBルールの面白さが,最後の最後に雑な感じで終ったが,それもまた勝負事なので仕方ない。
勝ちたいなら自分の一番の武器を使うのは当然だものね。



第3試合は各選手が元気一杯闘い面白かった。
この日のシングルマッチは個人的に正直ハズレだったが,タッグはアタリだった。
ある意味定説通り。

シャーク選手の鋭い打撃と,焙煎選手のねちっこくも先鋭的技術を取り入れた寝技のタッグは魅力的だった。
しかも前回大会でシングルで壮絶な戦いを繰り広げた両雄だもんね。

タケシマ選手は観る度に試合が面白くなってるなあ。
臼田選手はバチバチの時,少し体が衰えた痩せ方をしてる風に見えたが,今回は絞れた強そうな体になっていた。
動きもキレキレだったし,2013年の臼田選手は何かあるのかな?

最後はシャーク選手が,またも戦慄のバックスピンキックでKO勝利。



セミは前回アマチュアマッチに登場した武田選手のプロデビュー戦。
対するは吉川(元)選手,矢野選手のデビュー戦の相手をつとめた,Bのデビュー戦番長?スルガ選手。
この日の朝は全国放送のCMにも登場してるぜ♪

スルガ選手が試合を引っ張り,武田選手の良いところを引き出そうと,なんとなく活かさず殺さずな所謂デビュー戦って感じの試合だった。
そうしなきゃ動きの無い試合になっちゃっただろうしね。
どうせならスルガ選手は武田選手から打撃を引っ張りだす時に「手ぇ出せ!手ぇ出せよ!!」とCM風に言って欲しかった。
最後は当然スルガ選手がスリーパーで勝利した。

そうそう,西田レフェリーがセコンドで大人しくしてたバキ選手に「セコンドもっと声出して」と指導しながらレフェリングしてて驚いた。
試合を裁きながら,ブツブツ呟く面白レフェリーな西田レフェリーだが,新人選手の指導したり,試合前に塩をまいてリングを清めたり凄いんだね。
この後のメインでも強過ぎて怖すぎる4選手を裁いたり大変だったろうなあ。
PWCで見せたBGロックとか忘れよう(笑)。



メインイベントは最高過ぎて鼻血が出そうだった。
4選手がリングに揃うだけど,もうワクワクドキドキ大興奮!!
セミまでの正月感は一気に消え,リングが眩しく輝いていた。
更に試合も最高に面白い!!

石川選手は自分より若くて大きい選手に囲まれながらも,研ぎ澄まされた技術で相手を追い込んでいく。
強烈な打撃や投げ技でダウンしても何度も立ち上がり続ける。
闘う事,立ち向かう事を背中で語っているようだった。

闘っても良いが,最近は石川選手と組む事の多いタイガー選手。
体が物凄い強そうに進化していた。
更に村上選手とギラギラ狂気じみた闘いを権利が有る無しに繰り広げた。
タイガー選手も優しい目とは裏腹に,もの凄く恐ろしい選手。
そんな恐ろしさが村上選手と対峙しムンムンに出てて魅力的だった。

対する夢のタッグ村上&鈴木組...まさに夢のタッグ。
鈴木選手がバトラーツに上がり始めた頃は,村上選手になりそうな予感があったもんなあ。
けど,村上選手じゃなく鈴木選手だったけど,両者とも恐ろしく強い情念を破壊する選手。
そんな両選手が組むんだから強烈だ。

村上選手は石川選手は勿論,タイガー選手にもしかけられ狂気度MAX!!
まさかの奇声まで出して殴りかかる様は怖かった。

鈴木選手がまた小さな会場のリングに出てくれた。
アントンの言葉も受け止めながらも,独自に考えて動くってのが続いてて嬉しい限り。
この日は正しい投げっ放しジャーマンで度肝を抜いてくれた。
いまや繋ぎ技の投げっ放しジャーマンだけど,最初にスタイナーブラザーズがぶっ放した時はそうじゃなかったもんね。
あの衝撃を思い出すような一発だった。

と言っても鈴木選手は存在する技をキッチリ相手を倒す為に正しく使ってるだけなんだろうけど。
そうじゃない選手が多すぎるから鈴木選手の技は“鈴木秀樹の○○○”って言いたくなるよ。

スゲエ選手達がスゲエ攻防を繰り広げる最高の闘いに大興奮。
会場の熱気も凄まじかった。
なんせ選手達の狂気じみた緊張感のせいで,相手の攻撃を避け場外にエスケープするだけで大喝采。
いやぁ面白かった!!
どの顔合わせも,どの瞬間もまるっと全部面白かった。

けど...リングが近いので選手の迫力に,ちょっと怖かった。
やっぱプロレスラ-って強くてカッコイイな♪

カッコイイだけではなく,ボコボコに殴られても立ち上がる石川選手。
スリーパーで落とされかけ出てきた自分の涎が顔面を覆う村上選手。
カッコ良くないけど,それも全てカッコ良かった。
プロレスラーが持つ泥臭さも滲み出て,本当に沢山の要素が楽しめる最高の試合だった。

最後は鈴木選手が垂直に突き刺さる殺人フルネルソン・スープレックスで石川選手をしとめた。



メインイベンターとして,興行主として,そして後進への道標として,己の命を削り闘い散った石川選手に惚れ惚れしちゃったなぁ。
最後もマイクじゃなく,一言「ありがとう」と礼をしてリングを降りた。
言葉じゃなく行動で魅せれる男はカッコイイ!!

この日の興行,正直セミまでは空腹だったので「腹減ったなあ」と思いながら見てたけど,メインだけは入場から空腹を忘れてた。
まさにメインイベントがメインイベントで,前座は前座な興行だった。

前回アマチュアマッチに出てた選手がセミだったり,リングアナも身内っぽかったり,セコンドもいないから常連客?ジム仲間?が紙テープの処理したり。
よく言えば手作り満載,悪く言えば安さ爆発だったので,下手したら身内の発表会で終ってたかもしれない。
それをメインイベントでキッチリ帳尻合わせし客を満足させる。
昔,石川選手が言ってたメインイベンターの仕事である興行の帳尻合わせが炸裂した。
なので帰り道は盟友とき兄さんと大興奮のまま御喋りして帰った。
電車に乗っても覚め無い興奮...観戦初めから凄いものを観たぜ!!


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