ＢＲＡＶＥＳ2006年11月25日⑤

ＢＲＡＶＥＳ/2006.11.25/東京・西調布格闘技アリーナ⑤

◎第5試合　60分1本勝負
　超人勇者Ｇヴァリオン＆ＹＵＪＩＫＩＴＯ＆ＨＩＲＯＫＯＮＤＯ
vs
ＥＸヴァリオン＆梅沢菊次郎＆末吉利啓[EAGLE]
　●超人勇者Ｇヴァリオン(18分44秒　体固め)梅沢菊次郎○
　*ジャックハマー ★メインはＳＰＷＦ最後の試合と同一カードながら,前回を上回る熱い試合に。さらにハイレベルな攻防の連続。そして一番素晴らしかったのは"気持ち"でした。
メキシコ帰りの末吉選手は立ち上がりＫＯＮＤＯ選手とルチャムーブを繰り広げ観客を驚かせる。試合中の表情からは自信が漲っていました。得意の肘もここぞという場面で繰り出すなど,素晴らしい成長でした。
ＥＸ選手は速い動きと,上手い受けで魅了してくれました。さらにマスクの奥から感じるやる気と元気が素晴らしかったです。そんな中でもらしさも見えてよかったです。
梅沢選手は大人気でした。さらにビギナー層の多い客席に,プロレスの凄さを伝えていました。相変わらずのパワフルさと気迫。そして,タイミング・キレ・説得力と三拍子揃ったスピアー!! 日本でもこれだけ凄いスピアーを使い選手はそうはいない。とくかく気迫というか気持ちが凄かったです。
一方ベテラン軍。アロマナックルズは新しいコスチュームで旗揚げへの気持ちがうかがえました。さらに魅せるのはコスチュームだけじゃない。ＫＯＮＤＯ選手は色々な団体で磨いてきたテクニックを惜しげもなく披露。そのテクニックは誰が見ても説得力がありました。
ＹＵＪＩ選手は随所で見せる好サポートが素晴らしかった。控え目ながらもここぞというとこでのインパクトは抜群。プロレス特有のチームプレーでの魅力を見せてくれました。
そして団体の長となったヴァリオン選手。マントもタッチも無い入場。さらに肩のプロテクターを外したコスチューム。さらに肉体は絞られカッコ良かったです。肉体が絞れたのでスピードとキレが抜群でした。梅沢選手には体格負けしてましたが,気持ちで軽さを補って当り負けはしませんでした。とにかくこの日のヴァリオン選手の気持ちは素晴らしかった。団体の長としての大会の成功・客を満足させる・プロレスの面白さを伝える。さらに個人としての旗揚げに対する気持ち。色々な気持ちが本当に素晴らしかったです。
試合は両軍一進一退の攻防。そんな中最後はヴァリオン選手と梅沢選手がほとんどシングルマッチのようなサシの勝負。パワーで勝る梅沢選手がヴァリオン選手を押し込んでいきますが, ヴァリオン選手も気持ちでこらえる。ヴァリオン選手が物凄い串刺しエルボーを見せ,ヴァリオンエンドでトドメを狙う。しかし3カウントは奪えず。これらを凌いだ梅沢選手が猛攻を開始する。豪快なパワーボム・アルゼンチンバックブリーカー・ランサルサ。さらに抜群の切れ味のスピアーがヴァリオン選手を襲う。なんとかこらえるヴァリオン選手だが,さらに梅沢選手がジャックハマーを狙う。しかし,これを首固めで丸め込むヴァリオン選手。両者とも最後を取れない。
こうなるとあとは気持ちの勝負。両者が激しく張り合う。 ...気が付くとビギナー層が多く,なかなか声が出なかった客席から熱い声が飛び交う。後にいた老夫婦はレスラーの凄さに驚きの声をあげていた。隣のお兄ちゃんは,これまで一言も声援してなかった。きっと慣れていないから声を出すのが恥ずかしかったのだろう。しかし,そんなお兄ちゃんが声をあげている。梅沢選手の凄さに徐々に引きもまれ｢梅沢負けんな!!｣と大声で応援していた。ならば僕も負けじと｢ヴァリオン頑張れ!!｣と叫ぶ。大人しかったアリーナに熱い声援が交差した...胸がいっぱいだ。プロレスってやっぱスゲエよ!! そんな熱い声援の中試合はクライマックスに。
客の｢負けるな｣という気持ち。梅沢選手の勝ちたい気持ち。ヴァリオン選手の団体の長として勝って旗を大きく掲げたい気持ち。全てが交差した...最後は梅沢選手が豪快なジャックハマーで勝利した。コーナーに昇り雄たけびを上げ,勝った嬉しさを全身で現す。負けたヴァリオン選手は立つこともままならない。対照的な両者だが,どちらも今日は勝者です。いや今日出場した選手もスタッフも客も...みんなで作り上げた感動空間。試合後もやまなかった拍手が印象的だった。感動をありがとう!!