フーテン・プロモーション/2008.04.27/神奈川・ラゾーナ川崎・プラザソル⑤
◎第5試合 30分1本勝負
●池田大輔(23分31秒 レフェリーストップ)大場貴弘○
*チキン・ウィング・アームロック
★メインはシングル戦を熱望してきた大場選手の想いが遂に叶った一戦。
大場選手のデビュー戦はバトラーツ後楽園でのアレク戦だった。
当時は新人なのに声も気迫も感じられないし不器用だし...と新人のデビュー戦としては全く駄目だった記憶がある。
そんな感情の出し方もギコチなかった大場選手がバチバチでは感情も涎も何もかも出しまくりブレイクした。
プロレスって奴は本当に面白い。
対する池田選手は復帰ニ戦目...が,週プロでの手紙で自ら追い込み...本当に最高にバカで愛おしい人だ。
今までは対戦カードやパンフで波風立ててきた...けど局地的な波だった。
三周年を前に週刊プロレスにおいて大きな波風を立てた。
プロレス嫌いだから...そんな池田選手が愛おしい。
バチバチが愛おしい。
バチバチする選手達が愛おしい。
バチバチはプロレスじゃない?
俺の中ではプロレスです...だからプロレスが愛おしい。
俺達ファンにとっても愛おしい空間であり大事な場所になっているバチバチ。
この試合はバチバチのやってきた三年間とかそういったものではなく,二人の愛のバチバチ劇場であって欲しいと思った。
だって...それこそがバチバチ三周年になると思うから。
始まりは突然の鉄拳だった。
握手の変わりに池田選手が鉄拳で大場選手を殴り試合が始まった。
大場選手は足元がおぼつかず目もうつろだった。
そこに容赦無く飛んで来る池田選手の重い打撃。
セコンドの小野選手の言葉になんとか反応し実行するのがやっとだった。
何度も何度も池田選手に倒される大場選手。
その都度立ち上がる大場選手。
まさにゴリラゾンビ...いや執念...情念...大場選手から池田選手への愛。
息を吹き返した大場選手はそのナチュラルなパワーで池田選手を追い込んで行く。
重い一発一発に沈みこむ池田選手の体。
なのに「効いてねえよ!!」「何も伝わらねえんだよ!!」「バチバチって何だ?」と
言葉を放ち大場選手を奮起させる。
そして大場選手が池田選手を泣きながら殴った。
言葉にならない声をあげ殴った。
「泣くんじゃねえ!!」と池田選手は立ち上がり殴った。
二人が殴りあった...。
それは野蛮だとか激しいといったものではなく,とても神々しいものだった。
いや神々しいというより人間臭かった...けど...非日常な風景だった。
プロレスそのものが非日常なのだけれど,それ以上の非日常な風景だった。
言葉に出来ないくらい凄いものを観た。
俺はこれを観なかったら一生後悔してたかもしれない...が,観ないと凄さはわからないだろうから後悔はしなかったかな。
プロレスを観ててこんな気持ちはほとんど出逢えない。
バトラーツを観ている時に,たまにあったような...
けど,それとも違うな。
なんつうか...
愛おしいよ二人とも。
素直じゃない池田選手。
正直すぎる大場選手。
もう胸が張り裂けそうな...表現し辛いけど...
胸じゃなく魂が熱くなるような...
なんだろうなあ...
言葉は全く出なくなりました。
静かにその光景に引き込まれていました。
二人の不器用な愛と魂のぶつかり合いがたまらなかった。
愛おしいよ...
最後は池田選手の痛めている腕をチキン・ウィング・アームロックで絞り続けた大場選手がレフェリーストップで勝利した。
試合結果以上に内容が胸に響いた凄い試合...いや不思議な経験だった。
プロレスにはバチバチには...まだまだ誰も知らない領域があり,可能性は無限大なと思いました。
池田選手入場
大場選手のセコンドには小野選手
池田選手
いきなりの鉄拳で試合開始
...
かまえる
胴絞めスリーパー
フロント・ネックロック
大ちゃんボンバー
ナックルパート
殴り倒す
Ⅴ1アームロック
顔面キック
レッグロック
魂の交換
涙の鉄拳
脇固め
涙を超えて...
殴り愛
フィニッシュは,C・W・アームロック
勝った?
深々と礼
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