フーテン・プロモーション/2008.05.25/神奈川・ラゾーナ川崎・プラザソル⑥

◎第6試合 ヤングジェネレーションバトル2008・1回戦 30分1本勝負
 ○大場貴弘(13分07秒 レフェリーストップ)カール・グレコ●
 *胴絞めスリーパーホールド
★2003年4月13日の桂スタジオ大会以来のB系のリングに登場となったカール選手。 もちろんバチバチのリングには初登場である。
かつての仲間達やその弟子達が戦うリングはどんな感じだっただろう? 紙テープが舞うようになり,女性客が多くなった今のB系のリングには驚いただろうか?
その実績から会場の期待感はとても高いように感じた。 初期プライドでの活躍...あのヴァンダレイ・シウバとの判定勝負はまさに伝説である。
プロレスのリングでもメジャー団体全日本での活躍も素晴らしかった JCC(ジュニア・チャンピオン・カーニバル)を優勝し,カ・シン選手の世界ジュニアに挑戦 した事もあった。
流石に実績では大場選手もタジタジである。 が,試合が始まれば大場選手はいつもの大場選手。 むしろ前回の池田戦より大場選手らしかった。
そんな“らしい”大場選手を面白いようにコントロールし,次々とサブミッションを極めていくカール選手。 複雑な入り方をしたクルック・ヘッドシザースから始まり, 足で腕極め+胴絞めのスリーパーにレッグロックに三角絞め。 その洗練されたテクニックに会場と大場選手が飲み込まれていく。
...って,カール選手ってこんな選手だったっけ? 俺の印象だと,静かに黙々と戦い。 相手の動きに合わせ切り返す...ここまでアグレッシブな選手では無かった印象だったが。 むしろ昔よりも洗練されたスタイルに感動した。
必殺カール・シックルがエスケープされたが,その動きからカール選手の勝利が見えていた。 しかし,大場選手だってバチバチのメインを任されたプライドがある。 臆することなく打撃の連打を放ちカール選手をコーナーに追い込んでいった。
その打撃の中で急所に蹴りが二度ほど入ったのが見えた。 レフェリーの死角であり,流れの中だからそのまま試合は続いた。
最後は大場選手が胴絞めスリーパーでカール選手を捕らえた。 通常の足フックから四の字フックに切り返るとカール選手の顔から血の毛が引いていきレフェリーが試合を止めた。 大場選手が逆転勝利で金星を上げた...いやもははや金星ではない。
試合後はカール選手が急所攻撃をアピールしたので,いつかまたやろうって事になった。 今回はアクシデントがあったとはいえ大場選手の勝利だし, カール選手も大場選手の強さを認めた上でのアピールであったのだろう。 だからあえてグダグダ抗議しなかったし,「故意」とか決め付けたりしなかった ...やはりプロレスラーは男らしい♪
まあ流れの中だったし故意じゃないのはみんなわかっているしね。 レフェリーだって野口レフェリーなんだから...彼以上に裁ける人はこの世にいないでしょう。 脱線になるが,彼が試合前にする儀式が俺は大好きだ...プロの誇りと,選手を思う気持ちが伝わってくるからね。
さてアクシデントがクローズアップされた大場選手の勝利だが, 大場選手は強いから勝ったんです。 足のフックを相手の動きを見て4の字フックに変える冷静さを考えると, 本当に成長と強さを感じます。 それに4の字フックはレッグロックに返され難いから, 池田-臼田戦と石川-原戦を見たらその有効性は非常に高い気がした。
さりげなくレジェンド勢への宣戦布告ともとれたフィニッシュに, 復活したヤンジェネはまだまだまだまだ面白くなると実感した。


ベルトを持ちカール選手凱旋


カール選手と野口レフェリー...


強烈な張り手が炸裂


両足タックル


クルック・ヘッドシザース


足で腕極め+胴絞めのスリーパー


別角度から


デスロック




三角絞め


スタンディング・アキレス腱固め


アキレス腱固め


肩固め


レッグロック


出ました!!


必殺カール・シックル


アクシデント直後...


胴絞めスリーパー


完璧なフィニッシュ


試合終了




大場選手が謝罪


再戦を待ち望もう

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