フーテン・プロモーション/2009.09.13/神奈川・ラゾーナ川崎・プラザソル⑤

フーテン・プロモーション/2009.09.13/神奈川・ラゾーナ川崎・プラザソル⑤

◎第5試合　30分1本勝負
　小野武志＆大場貴弘＆池田大輔vs本田多聞[NOAH]＆バラモンシュウ[FREE]＆バラモンケイ[FREE]
　△小野武志(時間切れ引き分け)本田多聞△
★メインは“復活”池田大輔ｗｉｔｈ大場警察と,バラモン多聞が超絶激突!!
序盤から激しい舌戦が展開され,中盤からは激しい攻防の連続だった。
バラモン兄弟は大場選手を相手に指名し,いじりまくり。大場選手と一通り戦うと「こっから真剣勝負だ!!」と小野選手と対峙...相変わらず“らしい”バラモン兄弟。しかし,試合が進むに連れ,バラモン兄弟の秘めた実力と,負けず嫌いっぷりがあらわに。
実力者揃いを相手にして,ほぼ二人で戦い抜くバラモン兄弟。ボコボコにされながらも止まらぬ口撃にはプロ意識を感じ,必死に戦う姿には感動を覚え胸が熱くなった。あの,バラモン兄弟が必死に歯を食いしばり闘うリングは,バチバチだけかもしれない。
リミットを外し,限界を超えたバラモン兄弟はバラモン兄弟では無くなっていた。そこからが,また素晴らしかった。変則的な蹴りや,高度な関節技の入り方を魅せる等,普段では絶対に見れない闘いっぷりは素晴らしかった。今回はバラモン兄弟だったけど,佐藤兄弟でもある彼らもまた,みちのくプロレスの誇りです!!
そんなバラモン兄弟に意外と,おんぶに抱っこだった多聞選手。今回はバラモン兄弟の“弟”のタモンだったのか？バラモン兄弟からは,しきりに「弟」と呼ばれ,バラモン兄弟も髪を後ろに束ねたりしてたしね。
しかし,年齢が年齢だけにスタミナには,かなりの難ありか？それとも緑のマットは,その程度なのか？とにかく試合に出る時間が少なく,その少ない出番でこそインパクトのある動きを魅せるも,終盤は完全にスタミナ切れで動けなかった。
けれども見事なチームワークで,相手組を翻弄したのだからバラモン多聞は魅力的なチームだった。
対する池田大輔ｗｉｔｈ大場警察は,チームワークこそ良いとは言えないものの,縦関係と信頼で独自の世界を魅せた。
大場選手は相変わらず大場選手。もうバチバチゴリラは進化はせずとも深化を続けるですね。序盤のバラモン多聞との“かまえ”を巡る攻防も真剣に悩み。縦横無尽に動き回り,ゴリラになりきり大暴れしたり。
圧巻は強烈な二人ごとなぎ倒したスピアー。タイミング＆インパクトとも抜群だったが,かけた大場選手も垂直に頭からマットに突き刺さる...もうすごすぎです。
池田選手は怪我から復帰って事もありバチバチジャイアンっぷりは大人し目でしたが,やはり強いですね。まだまだ手探り状態っぽかったですし,登場も多聞選手に続いて少なかったですが。けど,復帰がまずは第一歩！これからドンドンバチバチ・ジャイアン化して楽しませて欲しいです。
そして,この日のリングでずば抜けて凄かったのが小野選手。その動きのキレたるや,まさに名刀の切れ味。打撃も喰らわず喰らわす,グランドでも常に先々へ動いていく。
ターゲットである多聞選手には,抜群のグランドコントロールで何もさせない。大きくて動きの遅い選手が勝つプロレスをぶっ壊す宣言をしてるが,その言葉に偽り無き動きでした。
試合は残り時間がドンドン失われていく...ある意味時間との闘いに。リング上では小野選手が多聞選手を追い詰めていく。バラモン兄弟のカットが無ければ決まっていそうな場面の連続。
多聞選手が得意の絞め技を繰り出しても,それを切り返し関節技を極める小野選手...まさに大きくて動きが遅い隙間を見事に制する動き。結局最後は膝十字固めで多聞選手を追い込んだまま時間切れ引き分け。
引き分けに持ち込んだのは多聞選手のメジャーの意地か？
底抜けの明るい,それでいて大人気ない最高のバチバチでした!! 嗚呼楽しかったなあ...無くなって行く時間がひじょうに愛おしく感じる試合でした。