フーテン・プロモーション/2011.06.19/東京・北千住ＴＨＥＡＴＲＥ１０１０・ミニシアター④

フーテン・プロモーション/2011.06.19/東京・北千住ＴＨＥＡＴＲＥ１０１０・ミニシアター④

◎第4試合　プロレスルール　30分1本勝負
　●スルガマナブ(16分50秒　原爆固め)鈴木秀樹[FREE]○
★セミはフーテン穴世代の生き残り(大場選手は絶賛欠場中)のスルガ選手と, バトラーツで怪物性を開花させ,業界内にもその存在が知られつつある＂人間風車”鈴木選手が大激突!!
両者とも体で魅せれるのでリングに揃っただけでワクワクして来た。シャープな肉体と打撃のスルガ選手が勝つか？大きくしなやかな体とレスリングの鈴木選手が勝つか？本当にワクワクした。試合前からワクワクさせてくれる選手は大好きだぜ。
スルガ選手はフーテンを背負っての外敵迎撃だけに負けれない気迫とバチバチへの誇りが凄まじかった。
鈴木選手とのブリッジ合戦では「ここはバチバチだ!!」と付き合わない“らしさ”を魅せた。だが,その後が続かない...なかなか結果が出ない最近のスルガ選手。このまま口だけ番長で終わって欲しくない選手なので,なんとか結果も出して欲しいところだ。
物凄い応援をする女性ファンもいるんだから,そんなファンを喜ばせないとね。本気で勝利を願うファンがいるってのは,それだけ期待されてるし,それだけバチバチのリング自体にも夢があるって事なんだよね。
そんなスルガ選手の鋭い打撃に苦戦？したのは鈴木選手。打撃で何度もダウンを奪われたり,ローキックを嫌がる素振りはするものの...実際効いてるのか ,効いてないのか解からない感じ。なんか余裕すら感じるのだが...。
それが三味線なのか強がりなのか定かじゃ無いけど,相手にとっては脅威でしか無いだろうなあ。
とにかく怪物的な鈴木選手。スルガ選手も思わず「お前化け物か？」と試合中に呟いてしまうほど。
なので怪物を退治するにはコレくらいしなきゃとばかりに炸裂させたスルガドライバーは物凄い急角度だった。だが,それでも倒せない鈴木選手...観てて全く負ける気がしなかった。
バチバチファンの気持ちを逆撫でするような雰囲気も最高だし,バトマットではちょっと減ってしまった憎たらしさや所謂ＫＹっぷりも最高だった。鈴木選手の魅力は外敵って状況だと更に増すのかもね。
そして古き良きプロレス技を凄い技へと蘇らせる格闘伝道師っぷりも最高だった。人間風車直伝ワンハンド・バックブリーカーにバックフリップにショルダー・ネックブリーカーは時代と共に廃れた技だが,鈴木選手が使うと新鮮で改めてプロレスの凄さが伝わる。
そして最後は綺麗なブリッジでのジャーマンＳＨだった。最近の若い選手が使う力を投げ捨てる(投げっ放しじゃなく),力が流れるのでは無くブリッジを効かせ押さえ込む利にかなったものだった。
腰の細いスルガ選手だからクラッチとグリップを効かせられなかったのだろうが, それならばとブリッジと体重をバランス良く効かせた素晴らし過ぎるジャーマンだった。
終わってみれば鈴木ワールドの染められた試合だった。いやあスゲエなマジで。