インディーサミット2006年12月31日⑤

インディーサミット/2006.12.31/東京・後楽園ホール⑤

◎第5試合　バトラーツルール　時間無制限1本勝負
　澤　宗紀[格闘探偵団バトラーツ]＆フジタ"Ｊｒ"ハヤト[みちのくプロレス]
vs
飯伏幸太[DDT]＆望月成晃[DRAGON GATE]
　●フジタ"Ｊｒ"ハヤト(11分24秒　レフェリーストップ)望月成晃[DRAGON GATE]○
　*真・最強ハイキック
★華やかなインディーサミットで異彩を放ったバトマッチ。僕的にはこの日のベストバウトです。澤選手がバチバチっとホールの空気を変えた歴史的一戦です。
石川選手はＧＰなんとかやインディーサミットには興味が無いと言っていた。しかしゴングにて飯伏選手が澤選手を名指しした。あるはずのない試合,いるはずのない選手...澤選手が大晦日に聖地に立った。
流れる「リボルバージャンキーズ」に合わせられる手拍子...それだけで胸がいっぱいになりそうだった。試合が始まるや飯伏選手とほぼ無呼吸のバチバチを繰り広げる澤選手。色々なバチバチの形があるが,一番わかりやすいバチバチで早くも観客をとりこにする両者。澤選手を中心に各選手が熱く激しい戦いを繰り広げていく。
望月選手はバトラーツの常連選手だったが,バチバチというよりＪＹＢなイメージが強い。キャリアもあり体重も重いので技も凄かった。望月選手の忘れかけていた何かにも確実に火が着いたのではなかろうか。
ハヤト選手は今年一番輝いたのではなかろうか？攻撃に耐え,感情を剥きだしにして立ち向った。あとはもっと勇気を...殴り合いで相手に背中を向けては駄目だ。相手と殴り合って引いては駄目だ。初のバトルールながら良くやったし素晴らしかった。でもうちの未来のエースにはもっと多くの事を望みたい。ＫＩＤもばっちり決まったし,新しい入り方も披露した...しかし完敗した。悔しいだろう。悔しかったら強くなればいい。ならばどうする？ 2007年こそ越谷で格闘探偵団バトラーツで戦って欲しい。バトラーツのリングに上がっている選手は,決して恵まれた環境にはいない。ラウドの選手もそうだ。みんな戦いたいのに上がるリングが無い。だから試合数が少ない。そんな彼らが一回一回の戦いをいかに大切に,そして熱く戦うか感じて欲しい。越谷にこそハヤト選手がもう一段ステップアップする何かがあるはず。今回の試合でそれは確信へと変わった。頑張れハヤト選手!!輝けみちプロの希望!!
そして怪物飯伏選手。このルールでの飯伏選手の強さや輝き方ははんぱない。前のように足に羽の生えたようなフットワークは出なかったが,その怪物的な強さは凄まじかった。澤＆ハヤト組をまとめてボコボコにしていく凄さ。強い...いや凄かった。凄みをまとっていた。感情がわかり難い顔だからこそ,余計に凄みがあった。蹴りに関してもあれだけ当たった後にも足首を巻いてくる選手はそうはいないだろう。簡単に言えばＫ-1のアーネスト・ホースト...それ以上の凄い蹴りだと思う。とにかく強かった。2007年は是非毎回バトやＢＡＴＩに出場して欲しい。
そんな強くて凄い飯伏選手から名指しされた澤選手。澤選手には凄みなんかない...でも情熱が体中から溢れている。情熱の情は情念の情。まさに情念伝承とばかりに決めた卍固め。プロレス大好きという情熱から発せられた武藤ムーブ。とにかく観ている者に生きる希望や勇気を与えてくれる。そんな素晴らしい選手になった2006年の澤選手。僕も何度感動させられた事か。そんな澤選手が越谷ではなく,満員の後楽園の観衆を魅了している...胸がいっぱいだった。｢澤～!!｣と何度も叫んだ。僕だけじゃない,後楽園の観客が叫んだ...澤を中心に世界は叫んだ!!
その熱が渦巻くリング。最後はハヤト選手が望月選手のハイキックの前に沈んだ。試合後も場外でやりあう澤選手と飯伏選手...熱すぎるぜ!!
こんなにも熱い選手はバトやＢＡＴＩには沢山いる。原学選手・佐々木恭介選手・伊藤博之選手等この日出場してない凄いバチバチファイターがいる。 ...出来れば今回も若いバチバチファイターにもっと出て欲しかった。バトラーツは生きていた...そして若い探偵団員により再び世間に出て行こうとしている。今回はそのきっかけになっただろう。
蛍光灯より王者が揃ったメインより。もちろん社長ランブルより凄かったと思える原始的な戦い。今回観て凄いと思った人達は,是非2007年は越谷で生バトを観て欲しいですね。原始的ながら凄いプロレスやってますから。あれだけ沸かせたバチバチマッチ...今年はバトやＢＡＴＩのチケットの入手が困難になりそうですね。ナーシャ!!