みちのくプロレス/2007.08.30/東京・後楽園ホール⑪

みちのくプロレス/2007.08.30/東京・後楽園ホール⑪

◎第9試合　ふく面ワールドリーグ戦・トーナメント１回戦　時間無制限1本勝負
　●ザ・グレート・サスケ(19分29秒　エビ固め)ウルティモ・ドラゴン[闘龍門]○
　*アサイＤＤＴ
★ユニバーサルからの流れ...セパラドス争奪戦...八冠戦...久々の一騎討ちは, プロレスファンに夢を与える素晴らしいマッチメークであり試合だった。
セミファイナルが終ると俺達は赤コーナー側の入場口に急いだ。そう...昨年の岩手県営でのデルフィン戦以来久々に幟を振るのだ。会場に貼った事は何度かあったが,ポールを使い振るのは二度目。
それはサスケ選手が復帰戦であるから...そして弱気な発言をするサスケ選手の背中を微力ではあるが押してあげたいため。ファンの声がどれほど選手の力になるか,選手個々によって違うだろうし選手本人にしかわからない...それでも俺達は何もせずにいられなかった。サスケ選手と一緒に戦いたかった...だから幟をふった。
入場口付近ではサスケ選手の入場を待つファンの人達が大勢いた。幟で邪魔になっては悪いので後方で待機していた...が,周りのファンの人達が幟を持つ俺達を前に出してくれた。自分達だって間近でサスケ選手を観たいだろうに...。きっとみんなサスケ選手に頑張って欲しいのだ。この時協力してくださった方々...本当にありがとうございました。とても助かりました。
五本の幟とファンの大声援の中「サスケ」コールに乗りサスケ選手が入場してきた。腹の底から「サスケ」と叫んだ。サスケ選手はオーバーマスクこそ着けているものの, ガウンもハッピも着ずスグに戦えるようになっていた。
遠目からサスケ選手をドラゴン選手が挑発するのが見えた...いやどっちが挑発してたのかわからないけど。試合が始まるので急いで幟を片付け席に戻った。
椅子に座ると同時くらいにサスケ選手とドラゴン選手が目の前に落ちてきた...どうやらのっけから荒れていたようだ。
序盤はドラゴン選手がサスケ選手の脚を攻める関節技を出していく。サスケ選手の機動力を封じる戦法か？
こういった一点集中出きるドラゴン選手は本当にクレバーで恐ろしい。今大会のパンフレットに馴染みのレスラー達が予想をするページがあるのだが, そこでハヤブサ選手がドラゴン選手を本命に上げ「勝負事になると融通の利かない性格で優勝だけを狙ってくる」と書いてあったが, まさにその通りだった。
しかし,サスケ選手だった自分では負けると予想してたが,簡単に負けるわけにはいかない。いや...本当に負けると思っていたら減量も山篭りもしないはず。そんなサスケ選手の減量の成果が徐々に効果を現す。
形成を逆転させると場外のドラゴン選手にサスケスペシャル2.8を炸裂させる。さらに連続してノータッチ・トペ・コンヒーローで追撃。今夜のサスケ選手は飛ぶ飛ぶ...そのスピードと飛距離がまた素晴らしかった。
リングに戻ってもシャリマティーに腕固め...さらにマッハで大暴れ!!
両者が絶妙の間と動きで会場の空気を自分達の色に染めていく。そうして染まっていく様は凄い心地よかった。
しかし,試合は心地いい感じではなく,激しさを増していく。場外でそれぞれが魅せる。
ドラゴン選手が元祖ラ・ケブラーダを放てば,サスケ選手は鉄柱超えトペ・レベルサを魅せる。さらに追撃の鉄柱超えのライダーキック...ドラゴン選手が1ならサスケ選手は2で返す。この1と2が両者の差だったのかな？
リング内ではサスケ選手がセントーン・アトミコをヒットさせる!! 珍しい事に大喜びのサスケ選手...だが喜ばずにスグにフォールしてれば...。そこがサスケ選手らしいっちゃサスケ選手らしいんですけどね。
さらにサスケ選手は打撃の連打からサンダーファイアーパワーボムを狙う(しかもターンバックル式)。「いける!」と俺は思った。決まるならサンダーファイアーパワーボムだと思ってたし。
が...勝負ドコを間違えたか？ドラゴン選手に切り返される。ここからは両者が死力を尽くしてのハイスパートの攻防を魅せる。お互いが相手の裏を読み切り返しの応酬になる。
しかし,ドラゴン選手がアサイDDTを炸裂させるとサスケ選手の動きが止まる。会場からは「サスケ」コールが起きる。俺も叫んだ...力の限り「サスケ」と叫んだ...。
しかし,最後はアサイDDT三連発の前にサスケ選手は敗れた。
ドラゴン選手の容赦無きアサイDDT三連発は,サスケ選手に現実を魅せつける為のものだったのか？復帰戦で勝てるほど甘くはなかった...俺達は悔しさで一杯になりうなだれた。そして叫びすぎ喉から血が出ていた...。
「サスケ一回戦敗退」