みちのくプロレス/2010.04.10/東京・新木場1st RING⑤

◎第5試合 時間無制限1本勝負
 ○日向寺 塁(18分14秒 原爆固め)野橋太郎●
★メインは重鎮vs馬鹿兄弟や王者勢揃いの正規軍vs九龍6人タッグを押しのけ,実力上昇中ながら若手のイメージの 抜けない日向寺選手と,極悪坊主として生まれ変わった野橋選手の一騎討ち。
セミの凄い試合の後というプレッシャーと本戦でのシングル初メインの重圧が圧し掛かったであろう日向寺選手。 だが,正規軍を裏切り悪の道へ進んだ野橋選手への怒りはそれすらを超越していた。
日向寺選手の奇襲に,その怒りと意気込みが感じられた。
だが,現在の野橋選手は優等生の殻を破り,完全に悪の化身となった。 それが良い方向に出ている為,試合をしても強い!!とにかく強いのだ!!
悪い事もするが,それ以上に強さが目につく。 日本最小レスラーの野橋選手が,身長の何倍も大きく見える程だ。
とにかく試合を通して野橋選手の凄みが魅力的だった。 みんなに嫌われようが,このまま悪道を貫いて欲しいね。
選手とファンが友好的な現行系みちプロだけど,ファンを近づけさせない“おっかねえプロレスラー”でいて欲しい。 そんな忘れちゃならないレスラーの怖さを,日本最小プロレスラーが魅せてる事実...凄いね。
そして日向寺選手の粘りも凄かった。 まさに道の奥で鍛えたみちのく魂!!
攻め込まれても攻め込まれたも諦めず立ち上がった。 キャリア的にもそろそろ結果が欲しい所だし...そんな打算よりも怒りの方が強かっただろうが。
怒り...まさに怒りがこの試合を激しく熱狂の渦へと誘った。 両軍のセコンドも激しく罵りあい,時には介入したり,セコンド同士の小競り合いまで...軍団対抗戦はこうでなくっちゃ!!
本気と本気のぶつかり合いが,最高にエキサイティングだった。 なんせ正義の味方さえも口汚い言葉を思わず発する程だから(笑)。
そんな激しい試合の中で,弾き飛ばされた一斗缶がラッセ選手に衝突したのは奇跡だった。 神がかった珍事に,その時ばかりは笑いが巻き起こった(笑)。
終盤は九龍がリングに雪崩れ込み正規軍を蹴散らし日向寺選手に一斉砲火。 悪質な反則であったが,7人同時の一斉砲火低空顔面ドロップキックには会場から思わず拍手が...7人のドロップキックが一斉に日向寺選手 の顔面に飛んだ時は,マジで鳥肌もんだった。 ただの反則じゃなく,きちんと魅せるあたりも九龍の心憎い所。
対して正規軍も凄かった。 九龍のリンチ攻撃の最後は野橋選手の一斗缶攻撃。
一斗缶で一撃の瞬間,野橋選手の攻撃を沼二郎選手が頭で迎撃!! 更に正規軍がリングに雪崩れ込み九龍を蹴散らす。 正規軍による前方向への一斉追撃プランチャも鳥肌もんの光景だった!! やっぱ,みちプロはすげえッ!!
最後は一対一の対決の中,一斗缶ごとラリアットでぶっ飛ばされた野橋選手。 まさかの凶器が災いし大ダメージ。
そのチャンスを日向寺選手が見逃さず綺麗なジャーマン・スープレックス・ホールドで勝利をもぎ取った。
試合後は本人よりも正規軍の仲間達が嬉しそうだったのが印象的だ。 みちプロの根底にある闘いが伝わる素晴らしい一戦だった。 前挑戦者を倒した日向寺選手の今後がひじょうに楽しみだね。


野橋選手


一斗缶を投げる




日向寺選手の襲撃で試合開始




野橋選手の弾丸トペ・スイシーダ


覆面での首絞め


覆面を使ってのカヴァージョ






凄みをきかす


セコンドを使用


顔面踏み付け


顔面捻り


脇固め


指を噛む




正規軍のセコンドにも口撃


セコンド陣をい睨みつけながら逆片エビ固め


STF


日向寺選手のダイビング・エルボー・ドロップ


一斗缶ダイビング・ヘッドバットを阻止...弾き飛ばされた一斗缶はラッセ選手に(笑)


雪崩式サイド・バスター




九龍による連続コーナー弾


リング上は無法地帯


沼二郎選手の気迫が九龍を迎撃


正規軍による一斉追撃プランチャ


フィニッシュは,原爆固め



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