WRESTLING DREAMERS/2008.09.13/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ⑤

WRESTLING DREAMERS/2008.09.13/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ⑤

◎第5試合　ノータッチルール　無制限1本勝負
　はやて＆マッチョ☆パンプ[覆面屋工房]＆守部宣孝vs中里哲弥＆清水裕介＆広瀬　隆
　○守部宣孝(21分31秒　体固め)清水裕介●
　*フロッグ・スプラッシュ
★セミの余韻をどう打破するか？しかし,そんな心配は全く無用だった。
まずは若きドリーマーズが一人ずつ登場。流石にメインの常連組,なかなかの色気で客の視線をひきつける。
しかし,ベテラン勢の入場はそんな若々しい色気を吹っ飛ばす凄まじいものだった。特にマッチョ様の濃厚な入場は,声援を集め会場を大いに盛り上げた。
更にとき兄さん渾身の紙テープによりマッチョ様が彩られた...毎回ドリーマーズでのマッチョ様の人気は凄い。決してマッチョ様目当ての客は多くないだろうが,そのわかり易さとカッコ良さに客は入場から魅了される。
さて試合はまさに夢のチーム同士の世代闘争に。若手軍は奇襲でベテラン勢に襲い掛かった。
普段は組まない清水選手とのチームワークもなかなかだった中里＆広瀬の超強力コンビ。広瀬選手は激しいチョップに鋭い膝でベテラン勢に襲い掛かった。その驚異的なパワーにベテラン勢も吹っ飛ばされ頼もしかった。
中里選手はマッチョ様との遭遇ではヘビーの迫力を存分に見せてくれた。チョークスラムにジャックハマーと豪快だった。試合後マッチョ様が「あんまり使う人いないから初めて食らった」というジャックハマー...相当の威力だったそうです。
清水選手は体格が落ちる分機動力でかく乱。的確かつスピーディーな動きが最高でした。しかし,一番最高だったのは“気持ち”の部分。ボロ雑巾のようにやられても目をギラツカセ立ち上がる清水選手。歯を食いしばりしがみつく姿は泥臭くかっこ悪いのに...とてもカッコ良く輝いて見えました。
試合終盤でのその頑張りに声援が集中。人気者揃いのベテラン勢相手に声援を集めたのは気持ちが客席に伝わったからでしょう。
そんな若手軍に力の違いを見せ付けたベテラン軍は凄かった。初めてトリオを組む三人...まさに夢のトリオだし,見た目も豪華だった♪
守部選手は相変わらず見事な肉体と試合感。かつて「中嶋勝彦より天才」と言われていただけあります...俺が言ってただけだけど。動きや相手の動作を読む力は試合数をこなしていた時より鋭い気がする。何より気持ちが伝わる試合が出来てるのがファンとしても嬉しい気がする。
マッチョ様は試合でも動きまくり客の声援を集める。何気に清水選手に次いで長い時間リングで闘っていたのでは？惜しげも無いマッチョ★ムーブに昭和プロレスを意識した的確な技...とくにハイアングルのバックドロップは素的だった。そんな中サラリと魅せるルチャムーブやジャべも美しかったです。
はやて選手はデビュー以来初の“はやてカラー”ではない黄金ヴァージョンで登場。黄金色に輝くマスクとコスチューム,それを引き立たせる見事な肉体... 黄金ヴァージョンは東北のアイドルではなく,ドリーマーズの頂に聳え立つ戦士そのものでした。
もちろん試合でも強さを全面に押し出す。エルボースマッシュの角度とキレは凄まじかった。一発一発の威力が客席にまで伝わる感じでした。弟子達に対する厳しくも激しい愛情と気持ちが凄かったです。
試合は終盤勢いで攻め込む若手軍を自力と経験の差でひっくり返すベテラン軍。清水選手にターゲットを絞り圧巻の三連弾が炸裂する。
守部選手のスリータイム・アミーゴのスリータイム目にはやて選手がミサイルキック～そこにマッチョ様がダイビング・ボディプレス!! 完璧に3カウントと思われましたが,清水選手が自力で返す。その瞬間会場が割れんばかりの声援と驚嘆の声が溢れかえった。実際俺も鳥肌が立ちました。
しかし,続けざまにまたも三連弾が炸裂する。マッチョ様の、マッチョ★ボトム～はやて選手のダイビング・ヘッドバット～守部選手のフロッグ・スプラッシュの前に清水選手も3カウントを聞く事に。凄まじく豪華なフィニッシュシーンだった。
終わってみればベテラン勢の圧勝でありワンサイドゲームだったのかも？勿論若手軍も大健闘は見せたが,まだまだ力の差は大きかった。
それを魅せ付け叩き潰し現実を見せたベテラン勢の気持ちと想い。それは10月から始まるＧＰへのエールであり選別であり難しい問いかけ。若きドリーマーズ達がどうそれを解釈しリング上に反映させるか。これはＧＰを観なければ解らないが,ＧＰを終えた後にベテラン勢の域に近づく選手が出て来る事を期待したい。
試合後は,はやて選手がマイクを掴み挨拶を行った。そして明かされるマッチョ様との友情秘話...はやて選手とマッチョ様の絆。二人の表情が胸を熱くさせた。まさか試合後に感動的なラストが待っているとは。
今回も最後の最後まで気の抜けない素晴らしい興行でした。