WRESTLING DREAMERS/2008.12.13/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ⑤

WRESTLING DREAMERS/2008.12.13/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ⑤

◎第5試合　DREAM GP 2008・決勝戦　時間無制限1本勝負
　○清水裕介(23分20秒　猛虎原爆固め)佐藤智也●
※清水裕介がDREAM GP 2008優勝！！
★メインはドリームＧＰの決勝戦。激しい試合を乗り越え頂点を決めるべき決戦...勝つ為に一番必要なものは？
入場して来た両者とも素晴らしい表情をしてた。特に佐藤選手はとてつもない殺気を目に宿らせていた。この殺気と気持ちが佐藤選手の大きな武器となっているだけに,決勝戦でもギラギラとした戦いを魅せた。
序盤は濃厚なグランド戦。その緊張感に静まり返る場内...まさに固唾を飲んで見守る状況。
しかし,試合が動き出すに連れ札止めの会場は熱狂の渦と化す。
佐藤選手の腰への集中攻撃に清水選手は苦しめられた。ドラゴン・バックブリーカーやどっしり腰を下ろした逆エビ固めと清水選手の腰が悲鳴をあげる。特に連続式のドラゴン・バックブリーカーは終盤の秘策への布石となっていた。
一方の清水選手もいつものように打たれ強さを魅せ,隙をつき攻め込んでいく。
中盤～終盤は超消耗戦に。
カウント19までもつれた場外戦では,両者が気持ちを乗せた体をぶつけていく。エプロンでの攻防も勝つ為に自身が傷つく事すら恐れない両者...こんなに気持ちを魅せられては応援にも力が入る。
終盤は両者が裏の裏の裏を読み合い一進一退の攻防。佐藤選手はコーナーにスピアーでぶつけてのノーザンや,回転エビ固めを阻止してのドランゴン・スープレックスを魅せる。そして渾身の二発目のドラゴン・スープレックスが炸裂した。
序盤で出したドラゴン・バックブリーカーが生きる飛龍殺法に優勝の二文字が見えた...が,これをカウント3寸前で返す清水選手。場内は最高の盛り上がりを見せる。
この粘り...この気持ちの切れなさが清水選手の強さ。最後はドラゴンにはタイガーでとばかりに猛虎原爆固めを決めた清水選手が勝利しドリームＧＰを初制覇した。まさに竜虎相打つ名勝負だった。
本当に紙一重の差だった。両者ともトーナメントが進む中で進化し強くなっていった。
佐藤選手は殺気を増していった,清水選手は力強さを魅せるようになった...いや,清水選手の場合はこの一年で大きく成長した。やられてもやられても折れない心が持ち味だった清水選手。以前は弱弱しさを感じる事も多々あったが,今年に入りやられていても力強さを感じるようになった。
きっと勝ちたい気持ちは両者とも甲乙つけ難いだろう。両者の明暗はほんの少しの成長の伸びしろの差だけだっただろう。まさにどっちが勝ってもおかしくない名勝負は最高でした。
清水選手優勝おめでとう!!