WRESTLING DREAMERS/2011.09.11/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ④

WRESTLING DREAMERS/2011.09.11/東京・新木場１ｓｔＲＩＮＧ④

◎第4試合　45分1本勝負
　佐藤智也＆浜谷清志vs山本裕次郎[チーム太田章]＆竹嶋健史[格闘探偵団バトラーツ]
　○佐藤智也(13分42秒　飛龍原爆固め)竹嶋健史●
★一年前の『WRESTLING DREAMERS 2010 情熱』からリング上での交流が始まったドリーマーズとバトラーツ。その時は澤選手と佐藤選手が闘い,その後佐藤選手がバトのリングで山本選手と闘った。
澤戦,山本戦を経験した佐藤選手は以前にも増して殺気を身にまとい,隙の無い激しい戦いをするようになった。
浜谷選手と山本選手はアニマル浜口ジム時代の仲間で,二人が闘いたいと願い一度は実現しかかったドリーマーズでの一騎討ち。しかし,それが浜谷選手の足の怪我で流れ,前回大会で念願の一騎討ちが行われた。
どの試合も対抗戦と言うにはドリーマーズ勢の力不足が否めなかったが,ドリーマーズも現在では山本選手をコーチに招き,格闘芸術的な事にも力を注いでいるようだ。やはりプロレスラーたるもの,懐に斬れる刀を持ち合わせてこそ,色々な事が出来るし,言えるからね。
なんやかんや考えると複雑な関係のタッグマッチだが,ここに竹嶋選手が入る事でただの格闘技色の強い試合から, 団体の意地と意地がぶつかり合う対抗戦色が強くなった。
山本選手はバトラーツ連合軍って事で...昔タイガーマスク(四代目)選手がバトラーツ軍として闘った事があるし,いいじゃないか。
バト連合軍は入場するやアウェイの中,声援を浴びる...更に紙テープも沢山舞い飛んだ。
一方のドリーマーズは両者とも肩周りの筋肉の発育が二ヶ月前より凄くなっていた。特に浜谷選手の上半身の充実っぷりが凄い!! 二ヶ月間凄い努力をしたんだろうなあ。
ウェイトとかもやってるのだろうが,山本選手とのグランドの練習もデカイのでは？思い通りにならない人間を思い通りにコントロールしようとすると,自然と力が身に付くからね。実際俺も中学生までは懸垂が一回も出来ないモヤシっこだったが,レスリングを始めた事で学校で一番懸垂出きるようになったからね。
沢山の努力や練習の成果,そして団体同士のプライドをぶつけるべく選手達はリング上で激しく火花を散らした。
試合は佐藤vs竹嶋のバトリベンジへの智也初号機覚醒と,浜谷vs山本の絆物語を軸に展開されていったが...。
竹嶋選手の他団体での試合は初めて観戦するが,バトと同様レスリング主体の動き。ただバトで格上の選手とやる時の様な気迫溢れるエルボーとかは見れなかったが,バトの十八番であるプロフェッショナルレスリングは冴え渡っていた。
そしてアマレスの動きも光っていた,アマレスの股裂きからのワンハンド・スリーパーとかイイ♪ 股裂きの痛さは,やってた人しか解からないもんな(笑)。
山本選手は気合ビンビンだし,打撃もビシバシ出すし強かった。極めの違いをまざまざを見せ付けたり,マジで強さ一色だった。
浜谷選手はパワーアップした肉体から放つ蹴りが,今まで以上に鋭かった。グランドでもエグイ攻めを見せたり,コーナーで控えていても声を出しまくり素晴らしかった。
そんな格闘者達の中,ギラギラと殺気を撒き散らし異彩を放つ佐藤選手。負けず嫌いを画に描いたようなファイトと,一個一個の技に想いを詰め込んだ攻撃。やっぱ佐藤選手は対抗戦のような殺伐とした試合では,いつも以上に光り輝くね。
そして事件は起こった...。
逆エビ固めで竹嶋選手を絞り上げる佐藤選手の喉元に強烈な蹴りをぶち込み山本選手がカット。平成版前田長州顔面襲撃事件でブチキレた佐藤選手が山本選手に詰め寄り険悪な雰囲気に...イイね～♪
そこから両軍益々激しく熱く殺伐とした対抗戦を繰り広げる。もうね技や技術を気持ちが追い越していく感じ。
オーソドックスタイル同士の選手が蹴りを交差させる攻防は良く観るけど,この試合ではオーソドックスの浜谷選手とサウスポーの山本選手の蹴りが交差しないで同方向から発射される泥臭い場面も。魅せる事じゃなく,相手に勝つ為に動いたからの場面に,なんだか嬉しくなった。綺麗な試合なんて糞食らえだからね。
最後は竹嶋選手のタズミッション(タケミッション？)に失神寸前の佐藤選手の足を,場外から浜谷選手が引っ張り形振り構わぬエスケープ。息を吹き返した佐藤選手は胴絞めスリーパーを挟んで,竹嶋選手の羽交い絞めに捕らえる。そこへ浜谷選手がレッグラリアートを炸裂させ,その勢いのままドラゴンＳＨで投げ固めドリーマーズが勝利した。
いやあ刺激的で超面白かったぜ!!