WRESTLING DREAMERS/2013.02.03/東京・新木場1st RING・雑感

※はじめに...俺はプロレスを観客なので観客の視点でとらえて来た事や雑誌で読んだりTVで見た 事程度しか知りません。知らない者から観た薄っぺらい感想文ですので,それでも良い方のみ御覧ください。

◎雑感
★今年のドリーマーズ開幕戦は,花粉症にやられながらの厳しい観戦となった(苦笑)。

11時40分過ぎに会場前で盟友とき兄さんと合流。
まずは受付でチケットを引き換える...はやて選手ありがとうございました。

列を作り待ってると,自転車に乗った怖いおじさんがやって来た。
怖いおじさんは,すっかりスリムになったパンチさんだった(笑)。
パンチさんブログを毎日拝見させていただいているが,最近はダイエット期間中って事。
て事は...もしかしたら埼玉から自転車,しかもママチャリで来たのかな。


★試合に先がけハンバーガー選手が挨拶を行いつつ,客を煽った。



★第1試合は格闘スタイルの焙煎選手と鈴江選手が激突。

鈴江選手は綺麗なイン・ローを何発も炸裂させて凄かった。
対する焙煎選手もイン・ローを入れたり...こんなに何発もイン・ローが炸裂するプロレスの試合も珍しいね。

鈴江選手も総合の下地を活かし果敢に攻めるが,自力で勝る焙煎選手が試合をコントロールしていく。
最後は強烈なアンクル・ホールドから,足を畳込んでの裏アキレス腱固めで焙煎選手が勝利した。
ロープ際だけど,エスケープすら出来ない極めの強さを魅せた焙煎選手。
伊達に修羅場を潜ってきてはいないね。



★第2試合はすっかり定着してきた“なでしこドリーマーズ”。
今回はファンにもすっかり御馴染みとなった木村選手と,ディアナの新星Saree選手が激突。

Saree選手は若くて小さくて,思った以上に可愛いかった。
頑張ってはいるのだろうが,今日の頑張りをもう一つ越えると,ファンが応援したくなるんだろうけど。

小さいので同情的に応援したくはなるが,試合に対して「頑張れ」と心から応援したいって感じでは無かったかな。
素人が偉そうに書いて申し訳ないが,やっぱ「自分なりに頑張ってる」止まりに感じた...あくまでも俺が感じただけ。
Saree選手には期待してたので,初見なのに偉そうに書いて申し訳ないが,俺の気持ちを残す為の観戦記なのでね。

それにディアナには頑張って貰いたい気持ちが強いし...観に行かないくせにね(苦笑)。
やっぱ山形県出身の井上選手と井上レフェリーがいるからね。
俺の生まれた高畠町の隣の米沢市と赤湯市だし。

話しがそれたが,今までのなでしこドリーマーズの試合のレベルには遥か及ばない内容だった。
まだまだ若手のSaree選手をなんとか引っ張り会場を盛り上げる木村選手は素晴らしかった。
流石なでしこドリーマーズを代表する選手だね。

最後は木村選手がビッグブーツ一発で貫禄勝ちをおさめた。



★第3試合は改名以前何度も行われてきたドリーマーズの前座の名勝負。
だが,今やそれぞれのカラーが着いてきた両選手。

くにおくん選手にいたっては,色が濃くなり過ぎ(笑)。
だから前とは違った試合となった。

くにおくん選手の「お前負けろよな」と言うお願い?から始まった。
きよしくん選手の鋭く重い蹴りに苦戦するくにおくん選手。
だが奇声モンゴリアンチョップや,串刺しスピアー等で盛り返す。

そして禁断の果実ロボットダンスからのギロチンが...。
しかも今回は後ろ向きでムーンウォーク?からのギロチン。
だが,大多数の予想通りかわされるくにおくん選手。
尻をしたたかに打ち悶絶する隙を横入り式エビ固めで丸め込まれ,きよしくん選手に勝利を奪わるはめに。

子供のように体全体で悔しがるくにおくん選手だったが,時すでに遅し(笑)。
盟友きよしくん選手になだめられ,大人しく退場していった。

あ...そういえば,この試合からシングルトーナメントが開幕したのだった。



第4試合はメイン級の6人タッグマッチ。

いつもメインに名を連ねる選手達の中に,怪我から復帰二戦目の望月選手が入る事で,試合は“かつて”のドリーマーズを髣髴させる試合となった。
強力な先輩達に挑み散る若者の青春...そんな泥臭い試合がメインを彩った時代が懐かしい程,今のドリーマーズは進化をしている。
そんな中,旗揚げ記念大会で“かつて”を感じさせる試合が行われ,そこに未来を感じる若者が入るのだから,たまらない。
これが団体プロレスの面白いとこだよねえ。

勿論,期待されてるからこその抜擢であろう望月選手。
当然ながら捕まる場面は多かったが,折れない心と不屈の魂,そして当りの強さで魅せてくれた。
特にマッチョ様とのゴツゴツとした骨太の攻防が最高だった。

そして,マッチョ様の厳しい攻めがたまらなかった。
チョップとエルボー中心で構築され,更にマンディブル・クローやコブラクローの反則拷問。
やはり反則技は合法的に使われるより,反則は反則として使われる方がたまらない。

この試合のクライマックスは,望月選手が中里選手とのラリアット打ち合いを征したシーンだろう。
あの屈強な中里選手と打ち合いをし,さらにラリアットでなぎ倒すのだから物凄い。

望月選手に負けじと,他の選手達も素晴らしい動きを魅せ試合は内容もメイン級だった。
最後はマッチョ様が望月選手を裏四の字固めでしとめたが,試合後に望月選手はマッチョ様に食って掛かる恐れ知らずな面も魅せた。
今後が色々と楽しみになる素晴らしい試合だった。



★休憩時間のインフォメーションコーナーでは,次回大会の対戦カードが何個か手島レフェリーにより発表された。
その時,木村選手が登場し「なでしこドリーマーズと言えば?」と客に“なでしこドリーマーズ=木村響子”をアピール。
更に木村選手はブラックスターズと闘いたいと直訴。
はやて選手が登場し,次回大会で6人タッグマッチでブラックスターズと木村選手が闘う事が決定した。

『WRESTLING DREAMERS 2013 ~BREAK THROUGH~』
■2013年3月23日(土) 東京・新木場1st RING 試合開始19時
◎なでしこドリーマーズ 30分1本勝負
 中川ともか[エスオベーション]vs大畠美咲[ZABUN]
◎ドリーマーズ初代王座決定トーナメント1回戦 時間無制限1本勝負
 中里哲弥vs焙煎たがい。[西口プロレス]
◎ドリーマーズ初代王座決定トーナメント1回戦 時間無制限1本勝負
 ハンバーガー勝見vs永利耕一
◎メインイベント ドリーマーズルール 時間無制限1本勝負
 はやて&守部宣孝&マッチョ☆パンプ[覆面MANIA]vsYUSUKE&ともやくん(仮免許中)&木村響子[FREE]

早くも次回大会が楽しみに。



★ダイブルメインイベントの前編は守部選手のデビュー10周年記念試合。
岡山出身の為,鬼退治って技を使う守部選手が節分の日に記念試合を行うってのも面白い。

そして,サスケ選手が負傷した為,守部選手の対戦相手が,まさかの折原選手となった。
あの頃のみちプロを観ていた者には,あの空白の時間が動き出すのだから凄い試合なのだ。

当時,みちプロで人気&実力とも最強軍団だったFEC。
そのFECを内部から裏切り反旗を翻したスカボン。
両軍の抗争の最終決着戦として,敗けた方が解散をかけた金網デスマッチが,FECはサスケ選手の助けを借りる事で決定したのだが...そこに来て折原選手の失踪。
心の病と後から告白していたが,当時はどうなる事やらと。
そんな折原選手の穴を埋めるべく守部選手が浅いキャリアで代打出場し金網デスマッチはFECが征したのだが...詳しくは,色々なところを調べてもらえばいいかと。

その後,両者はリングで交わる事無く数年が過ぎ,守部選手の10周年記念試合で対戦という形での再会。
やはりプロレスラーは闘う宿命の元にある。

睨み合いから,折原選手の「どれだけ強くなったか見せてもらおうか」を口火に戦闘開始。
試合はパンチ,チョップ,キック,頭突きを主体としたゴツゴツとした喧嘩マッチに。

メビウスで教えてもらったレスリングなのか?守部選手もいつも以上に華よりも実を取った闘いを繰り広げる。
折原選手は巨漢揃いの全日本やSWSやWARでもまれて来た。
勿論ジュニアの枠でも活躍したが,華やかさはあるものの,やはり天龍イズムというかゴツゴツした攻撃が多い。
フェイクテクニック(太股パチンとかを俺流で,そう呼んでる)を駆使せずに,ゴツゴツした技で音を放つ凄いレスラー...それを改めて感じたし,守部選手の中に眠る“それ”も感じた。

だから試合は本当にゴツゴツとした,肉体と肉体,骨と骨がぶつかり合う壮絶なものとなった。
守部選手の顔に刻まれていく痣が凄まじさをあらわしていた。
10周年のお祝いの試合なのに,あまりの迫力に観客席も圧倒されていた。
更に終盤には遠慮なしの急所攻撃を放つ両者...凄まじかった。

序盤から中盤は圧倒的に折原選手がラフ殺法を駆使し支配していたが,終盤は一身一体の攻防...いや,守部選手が押していた気がする。

壮絶な試合は,折原選手の力でねじ伏せるような強烈なラリアットが炸裂すると3カウントが数えられ,守部選手の10周年記念試合は“敗北”という形で終った。

試合後は敗れた守部選手が泣きっ面に...それを手を貸し起こす折原選手も泣きっ面。
離れていた時間...色々あったけど,抱き合い涙を流す両者。
闘う事でしか分かり合えない,不器用だけど愛おしい...プロレスってやっぱ最高だ。

その後,10周年を祝うプチセレモニー的な事が行われた。
リング上には守部選手を祝う為,パンチさん・はやて選手・マッチョ様・ディアナ井上レフェリー(井上治元選手)がリングに上がり祝福した。
そして,マイクを持った折原選手は泣きながら当時の事を謝り,守部選手の今後に期待し激励した。
それに応え守部選手もマイクを握り想いを語った...リング上は,みんな泣いていた。

あの頃の守部選手の不安な気持ちを間近で観ていた人達にも,色々な想いがあったのだろう。
正規軍のはやて選手,スカボンのマッチョ様,リングアナのパンチさん,前座で何度も闘って来た井上さん。
あの時代を共に闘い過ごした面々だものね。

そして,東京組としてはPWCでも活躍してた。
PWCでは極東警備保障として参戦してた折原選手。そこに守部選手もFECで出場していた。
FEC~スカボンでマッチョ様も,アンダーカーではやて選手も参戦していた。
そう想うと森谷さんにも良い知らせが出来るんだろうなあ。

プロレスを,ドリーマーズを,みちプロをずっと好きで良かったなぁ。
長い間止まっていた時間が動き出し,空白を埋めてくれた。
嗚呼,プロレス大好きだ!!
そう深く思う守部選手の10周年記念試合だった。

この日をテッドさんにも見せたかったね...。



第5試合の余韻を引きずり,物凄いアドバンテージを背負った最終試合。

ダブルメインイベントと銘打たれてるという事は,守部vs折原戦と同等,いや事実上のリアルメインなのだから,それ以上を魅せなければいけない。

シングル王座を決めるトーナメントの1回戦とは言え,極上のシングルマッチを持って来た期待と自信。
そんなプレッシャーの中,両者は素晴らしい面構えでリングに登場した。

試合も両者が死力を尽くし,裏の裏を読みあい素晴らしかった。

特に佐藤選手の集中力は凄まじかった。
フィニッシュへの畳込みも素晴らしかった。
突き上げるような強烈なローリングソバットで主導権を握ると,事実上のフィニッシュとなったであろう強烈なバックドロップ。
更に間髪入れずにドラゴンSHを狙うが,清水選手も最後の力を振り絞り粘る...が,全てを切り返し,ドラゴンSHが美しい孤を描くと,佐藤選手の勝利を告げる3カウントが数えられた。

試合後に佐藤選手が「シングルなら負けねぇよ!!」と叫んでいたが,言葉通りの強さだった。
こんなに強くて凄いと...名前元に戻らないかなぁと思っちゃうね(笑)。

前の試合の余韻を完全に打ち消すような佐藤選手の完勝劇と,エース&大本命の清水選手の1回戦敗退。
ドリーマーズの時間は動き続けている。
このトーナメントは相当面白い事になりそうだ。



試合後は佐藤選手のマイクを口火に色々な選手がアピール合戦。
メインの余韻は消えてしまったが,今大会は未来へつながるような大会だったので,マイク合戦もいつも以上に心地良かった。

最後は恒例の「WE ARE DREAMERS!!」で旗揚げ記念大会は,選手の成長と沢山の感動を魅せつけ幕を閉じた。

会場を出ると夜興行のスターダムスの選手に沢山遭遇したが,脇沢選手以外は誰が誰かわからんかった。
そして,期待してたゆずぽんに遭遇する事は無かった...残念(笑)。

そして,あの頃を知り,共にファンとして闘った盟友とき兄さんと一緒に観れて幸せだった。
沢山の思い出を語り,新しい未来へ想いをはせる。
良い一日だった...


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